草木の香り

トップノートの次に香るトップ~ミドルノートと呼ばれる香りたちです。空気の流れを作るような爽やかな香りが多いです。

*注意事項の欄に特になしとあっても、これはトリートメントとしてではなくアロマミストとしてお使いになる場合の記述です。精油をご購入の際には自己責任でお願いいたします。


▪️タイムリナロール 

学名/ Thymus vulgaris ct.linalool 科名/ シソ科

採出部位、方法/ 花、葉、水蒸気蒸留法

主な成分/ 【モノテルペンアルコール類】リナロール(60%以上)、カンフェン、α-ピネンなど

香り/ フレッシュで優しいハーブの香り

ノート/ トップノート

こころ、からだ / 頭をクリアにし元気を与えてくれる。免疫賦活作用、抗菌、抗ウイルス。

注意事項/ 妊娠中は使用を避ける

|impression of fragrance|

料理に使うハーブとしてタイムやローズマリーは親しみやすいハーブのひとつです。素材の臭みをとったり防腐目的として使用するハーブですから、少し薬のような苦味のある香りがします。ただ本当に頭をクリアにしてくれるというか、「よし!」という気持ちを後押ししてくれるハーブだと思います。「良薬口に苦し」という諺がタイムを思うときに浮かびます。昔、うがい薬としてタイムのティンクチャーを作った時も大変苦かった。ただブレンドにピリリとスパイスを効かせてくれるハーブなので、割と好んで使っています。季節の変わり目とかにこのタイムの入ったブレンドおすすめです。ブレンドにはほんの少し加えてください。


▪️ティーツリー 

学名/ Melaleuca alternifolia 科名/ フトモモ科

採出部位、方法/ 葉、水蒸気蒸留法

主な成分/ 【モノテルペン炭化水素類】テルピネン-4-オール、y-テルピネン、α-テルピネン、1,8-シネオール、カジネンなど

香り/ フレッシュでウッディー

ノート/ トップノート

こころ、からだ / 不安を和らげる、精神的な強さ。強力な抗感染作用

注意事項/ 特になし

|impression of fragrance|

これもタイムのように薬寄りの香り。機能性ブレンドのときには使用しますが、香水にはほとんど使いません。空間には感染症対策としてとても良いです。安心感のある香り。すっきりとレモンとブレンドしたり、甘みのあるオレンジとのブレンドもいいですね。複数のブレンドというよりは、多くても3種類くらいのブレンドが香りがまとまりやすいです。


▪️パチュリ 

学名/ Pogostemon patchouli  科名/ シソ科

採出部位、方法/ 葉、水蒸気蒸留法

主な成分/ 【セスキテルペンアルコール類】パチュリーアルコール、α-パチュレン、α-ブルネッセン

香り/ 甘くスパイシーさのある土のような香り

ノート/ ベースノート

こころ、からだ / 疲労回復、気持ちを安定させる、グラウディングの香り

注意事項/ 特になし

|impression of fragrance|

「墨汁の香り」と喩えられますが、甘くスモーキーな香りは、心が落ち着くと同時にやる気も出てくる気がします。頭でついつい考えすぎて疲れてしまった時などにすっきりとした香りと合わせてブレンドしたりしています。スモーキーなトーンは秋の香りを感じさせます。夏の疲労回復に良いのかもしれませんね。


▪️ペパーミント

学名/ Mentha piperita 科名/ シソ科

採出部位、方法/ 水蒸気蒸留法

主な成分/ 【モノテルペンアルコール類】ℓ-メントール、ℓ-メントン、メントフラン、1,8-シネオール、酢酸メンチル、ネオメントールなど

香り/すっきりとしたメントールの香り

ノート/ トップノート

こころ、からだ /活力と元気を与えてくれる親しみやすい香り。冷やす作用がある。

注意事項/ 妊娠中、授乳中は避ける

|impression of fragrance|

もうこれは多すぎると「歯磨き粉」の香りにしかなりません。でも清涼感がでるので春から夏にかけては積極的に空間の香りに使ったりします。体感温度を−4度も下げる作用があるので、冬は寒々しく感じるのでしょう。ブレンドに加えると重たいブレンドも抜け感がでて親しみやすいブレンドになります。


▪️マジョラムスイート 

学名/ Origanum majorana 科名/ シソ科

採出部位、方法/ 葉、水蒸気蒸留法

主な成分/ 【モノテルペン炭化水素類】テルピネン-4-オール、y-テルピネン、サビネン、サビネンハイドレート、α-テルピネン、α-テルピネオール、リモネンなど

香り/ 甘いハーブ調の香り

ノート/ ミドルノート

こころ、からだ / 強壮とリラックス、両者のバランスをとる

注意事項/ 妊娠中は避ける

|impression of fragrance|

同じシソ科のハーブでもローズマリーやタイムと違ってリモネンが含まれるせいか甘いハーブの香りです。バランスをとる精油だけあってブレンドをまとめる力があります。少量使うのがポイントです。


▪️ユーカリラディアタ

学名/ Eucalyptus radiata  科名/フトモモ科

採出部位、方法/ 葉、水蒸気蒸留法

主な成分/ 【モノテルペン炭化水素類】◇酸化物類◇1,8-シネオール(~80%)、リモネン、α-テルピネオール、ゲラニオール、α-ピネン、カリオフィレンオキシド、β-ピネン、ミルセン、リナロール、酢酸テルピニルなど

香り/ 樹木系のすっと甘い流れるような香り

ノート/ ミドルノート

こころ、からだ / 呼吸器系に、開放感を感じる香り

注意事項/ 特になし

|impression of fragrance|

ブレンドに加えると途端に抜け感がでる精油です。ブレンドに動きが出るというか、すっきりとした香りですが甘みのある香りなので、甘みの欲しい時はユーカリ、サッパリさせたい時はローズマリーやペパーミントと精油の組み合わせによって使い分けたい精油です。呼吸を深める香りなので、体調不良を起こしやすい季節の変わり目などに積極的に使っています。みんな好きかなと思ってたらこれも苦手な方もちらほら、な香りでした。植物としては花材などによく使われるのでメジャーなユーカリですが、嗜好は必ずしもイメージとは一致しないのだなと思います。


▪️ローズマリー1.8シネオール

学名/Rosmarinus officinalis 科名/ シソ科

採出部位、方法/ 花、茎、葉、水蒸気蒸留法

主な成分/ 酸化物類】1.8-シネオール

香り/ スパイシーで深みのある爽やかなハーブの香り

ノート/ トップノート

こころ、からだ / 無気力、憂うつな時に、血行を良くする、冷えにも

注意事項/ 特になし

|impression of fragrance|

ペパーミントに並び、目の覚めるようなすっきりとクリアな香り。ハーバルな香水の時によく使用します。メントールは含まれませんが、共通しているのは1.8-シネオールでしょうか、感情を落ち着かせ集中力を強化する香りは、やはりブレンドにも同じようにそれぞれの精油のもつ香りの特性をきゅっとタイトに際立たせることができるように感じます。